まさの森・動物病院で獣医師をしています、安田です。
コメントいつもありがとうございます。継続する励みになっています。色々いただいた質問に関しては、ライブ配信で無理なくお答えしていきたいと思っています。
当院では年間約3000匹ほどの猫さんの診療をしています。実は鳥さんの方が診察は多いですが、猫さんもたくさん来られます。
今までワンちゃん、猫さんは情報がたくさんあるかなと、動画にしてこなかったですが、今回は猫さんのことを話していきたいと思います。
今日は子猫を拾ってきたときに、とりあえず動物病院へ!ってなるサイン3選、ということでお話ししていきたいと思っています。
今回お伝えする子猫とは、生後2ヶ月ぐらいまでの猫のことを意味します。
時期的にも近所で子猫を拾ったり、里親募集でお迎えした方もいらっしゃるのではないかと思います。
路地裏とか、公園とか、軒下とか、出会ってしまったらほっとけなくなってしまいますよね。ちゃんと元気にしているのかなって、毎日確認し に行ってしまう。お母さん、ちゃんとお世話してくれているかな、とか。
おそらく、子猫を拾ってしまう、というのは、何の準備もなく衝動的にとってしまう方も多いのではないかと思います。子猫放っておけなくて お迎えしてしまった方。あ、あそこに子猫いる・・・よし、ちゃんとミルク買って、猫砂買って、缶詰も用意して・・・みたい方はあまりいな いんじゃないかと思います。とりあえずどうしたらいいの?ってなってると思いますが、大丈夫です、とりあえず落ち着いてください。なるべ く最小限の情報にぎゅーとしました。何なら、今回の動画を見てて途中で「あっこれ!」ってなったら動画最後まで見ずに、動物病院へ連絡し ていただければ十分です。途中飛ばして、まとめだけ見てもらってもいいです。余裕があれば最後までご覧頂ければと思います。
1。お尻が汚れている
下痢している。
ウイルスや細菌や寄生虫による感染症が疑われる。
僕らの感覚だと下痢ぐらい亡くなるような危険なものじゃないでしょう?勝手に治ってしまうんじ
ゃない?みたいな感覚ではないでしょうか。猫でも大人になってしまえば違いますが、それとは比
べものにならないくらい、子猫ではやばい症状。
食べたもの、飲んだものを吸収できませんっていう状態。大人なら蓄えもあるので、すぐにはどう こうならないけど、子猫は脱水、低血糖で状態によっては亡くなってしまう危険な状態です。
様子を見ないですぐに動物病院へ連絡してください 病院での治療法
2。背中に黒いフケみたいなもの
これはノミがいる場合に見られます。ノミのうんちですね!
背中と言いましたが、お腹など全身の皮膚で見られます。
のみがいるとどうなるのか、痒い。サナダムシなど寄生虫を引き連れてきます。
場合によってはノミの成虫が素早く動くのが見つかることもあります。
猫がぶるぶるってしたりすると、環境中にばら撒かれますので、人間も吸血され ることがあるので、あまり触らず、動物病院へ。
最近では塗るお薬でその日のうちに全部ノミがいなくなるものもあります。
3。目の周り鼻の周りがグジュグジュ
どちらか、またはその両方が見られる場合は動物病院へ。 ヘルペスやカリシなどのウイルス感染やクラミジアなどが疑われます。 子猫では重症化するとなくなってしまうこともある。 目の症状がひどくなると粘膜同士がくっついて開かなくなることも。 重症化する前に動物病院で診てもらってください。 原因によるけど、抗ウイルス薬や抗生剤の点眼や内服をします。
まとめ
1。お尻が汚れている
下痢しているサイン。大人と違ってそれに耐えられる余力がないため、すぐに動物 病院へ。原因はいろいろあるのでしっかりと検査をして治療を。
2。背中に黒いフケみたいなもの
ノミが寄生しているサイン。人間にも被害が及ぶ前に治療を
3。目の周りや鼻の周りがグジュグジュ
ヘルペスなどの感染症のサイン。重症化する前に治療を
補足
どうでしたでしょうか?拾ってきた子猫のほとんどはこの中のいずれかの症状で来院されます。それ以外にもあります が、まずは、この3つを押さえていただければ外さないと思います。
でも、基本的には健康そうに見えても動物病院で診察してもらったほうが無難ですね。
当たり前だと思ったので、言いませんでしたが、ぐったりして触ったりしても反応が鈍いのは、まず持ってすぐに動物病 院へいってくださいね。ご自宅で様子を見て良くなる可能性は低いと思いますし、動物病院だからできることがありま す。
元気や食欲があっても、骨盤や肋骨が浮いているようなガリガリな状態なら、動物病院で診てもらったほうが無難です。 寄生虫が栄養を吸い取っているのかも。
後は、サインではないですが、先住猫がいる場合は、まず動物病院へいったほうがいいです。野良猫だった場合、いろん な感染症を持っている可能性が高いからです。先住猫に知らないうちに感染してしまうことがあります。拾ってきた猫は 治ったけど、先住猫に知らないうちにうつってて、それをまたもらってしまった、みたいなケースもあります。お互いに うつしあって繰り返してしまうことがあるので、まずは新しくお迎えした子猫ちゃんの検査をお勧めします。
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