フクロモモンガで多い病気5選

まさの森・動物病院で獣医師をしています、安田です。
コメントいつもありがとうございます。継続する励みになっています。色々いただいた質問に関しては、ライブ配信で無理なくお答えしていきたいと思っています。

私は年間約600匹ほどのフクロモモンガさんを診療しています。
フクロモモンガをペットとして飼育するようになっての歴史が浅く、どのような病気 があるのかよくわかっていないのが現状ではありますが、日常診療していく中で遭遇 する機会の多い病気についてお話ししたいと思います。
これからフクロモモンガをお迎えしたいなと思っていらっしゃる方、すでにフクロモ モンガをペットとして飼育されていらっしゃる方は是非とも最後までご覧ください。

自咬症

自分で自分の体をかじってしまう病気。
口の届く範囲であればどこでもかじる。
その部位が完全になくなってしまうレベルでかじる。
原因はストレス。
正しい飼育環境で飼ってね。
周りに何も刺激するものがないのに、一匹でギコギコ鳴いている場合は注意。
すぐにお近くの動物病院へ!

ペニス脱

ペニスが出てしまって戻らなくなってしまう病気。
最初は気にして自分で舐めている。
その違和感がひどいと、自分で噛んでよりひどくしてしまうことも ペニスが出ていたらすぐに動物病院へ!

唾液腺炎

唾液を作る場所にバイキンが入って感染
症状としては頬が腫れる。時間がたつと膿が溜まってもっと腫れてくる
顔が腫れてきたら動物病院へ!

絞扼(こうやく)

糸や細い繊維で手足や指が絞まって取れなくなってしまう。
足先がポンポンに腫れて青紫になる。
時間が経っていると、切断するしかなくなるかも。
痛くて自分でかじってひどくすることも。
繊維を使用したものを使う場合は注意。
そういった症状が出たらすぐに病院へ!

栄養失調

フクロモモンガは偏食ひどい。
食べないからといって美味しもの(甘いもの)を与えてしまうと、それしか食べ
なくなってしまう。
美味しいものが必ずしも体に良いとは限らない。
そういったものを食べ続けると栄養失調に。
一度そうなると元には戻らないことが多い
幼少期から正しい食生活を。

それでは今日のお話をまとめます!

自咬症
ペニス脱
唾液腺炎
絞扼
栄養失調

補足

自咬症は本当に多い。当院では圧倒的にオスで多く発症する(9割) 自然界ではオス1匹で数匹のメスや幼獣で構成するハーレムを形成する
自然界では繁殖期は決まっているが、人工的な飼育環境下だと年がら年中繁殖期。それに対して、性交渉の対象が いないと性的ストレスが大きい?
お腹が空いているのに、ご飯がもらえない。眠くて仕方ないのに、眠らせてもらえない。そういうのと同じ状況かもしれない。
それが続くことで精神的ストレスに耐えられず起こるのでは?
去勢手術が一つの選択肢、それかバランスを考えた多頭飼育
販売しているものが必ずしも安全とは限らない。フクロモモンガ用のポーチも、ときには危険。甘いおやつも偏食。
で栄養失調になることも。正しい知識を取り入れて、病気の少ない飼育方法を。

YouTubeチャンネルでは動物の様々な病気や飼い方についてのことを伝えています。あなたがペットを飼っているのであれば、ぜひチャンネル登録してくださいね。動画でもご覧ください!ありがとうございまいした~安田でした~