まさの森・動物病院で獣医師をしています、安田です。
コメントいつもありがとうございます。継続する励みになっています。色々いただいた質問に関しては、ライブ配信で無理なくお答えしていきたいと思っています。
年間1000羽匹ほど診察します。ここ数年で爆発的に人気が出てきたペット
おそらく私は動物病院の中でも多くのハリネズミを診察していると思いますが、まだまだハリネズミの 病気の情報が少ないのが現状です。いろんな本やネットで情報を得ていますが、誤った情報も多いです。
今回の動画で病気を知ってもらい、症状が見つかったらすぐに病院に連れて行ってもらいたいと思い作りました。
もちろん他にも病気はたくさんあります。異常があったらすぐに病院へ連れて行ってください。
また病気を防ぐ方法として、飼い方があります。その内容については以下の動画をご覧ください。
それでは行ってみましょう!
1 カイセン症
皮膚や針がボロボロに抜けてくる病気です。
ふけがすごい!痒みもひどい!
ヒゼンダニというダニが寄生して起こる病気。
ブリーダーさんのところで蔓延している。来院されるハリネズミの半分ぐらいは疥癬
もし、フケがひどく、針がよく抜けて、痒みがひどいときすぐに病院へ!
2 子宮疾患(子宮内膜過形成など)
子宮からの出血し、止まらない病気です。 出血多量で亡くなってしまうこともある。
原因:発情に伴うもの? 症状:もし元気や食欲は変わらないが、血尿と思いきや、子宮からの出血。
早めに病院へ(犬や猫しか診療しない病院では膀胱炎と診断されてしまうので注意)
3 扁平上皮癌(口の中)
口の中で出来物ができる 徐々にご飯を食べることができなくなってしまう。 原因:老化とか?
症状:顎やその周辺が腫れてくる。 もしこれらの症状が見られたら、様子を見ずにすぐに動物病院へ!
4 歯周病
歯の周りに炎症が起こって、やがて歯が抜けてしまう。
原因:ふやかしたご飯 ふやかしたご飯を与えているペットショップ、飼い主さんが多い
症状:歯茎が赤い、歯が抜けてきた、ご飯を食べ辛そうにしている
こういった症状が見られたら早めに動物病院へ!
5 ふらつき病(WHS)
ろ足の麻痺が起こりふらついてしまう病気。
徐々に頭の方向に神経の麻痺が進み、やがては立てなくなる。
原因は不明 治療法はなく、最終的には呼吸の筋肉を動かせなくなって亡くなる。
症状:後ろ足のふらつき
それ以外の原因でふらつくこともあるので、早めに病院で検査を!
今日お話ししたハリネズミで多い病気5選をまとめます!
1 カイセン症
痒みとふけひどい
2 子宮疾患
血尿したら病院へ(膀胱炎はほぼ起こら ない)
3 扁平上皮癌
口の中、顎が腫れてきたら
4 歯周病
歯が抜けてくる前に気づいて!
5 ふらつき病
後ろ足からふらついてくる病気、でも それ以外の病気でもふらつくので検査を!
補足
ハリネズミをペットとして飼育するようになっての歴史が浅い
飼育の問題でなる病気も多い(ご飯の与えすぎで肥満、ふやかしご飯で歯周病、火傷で扁平上皮癌?)
まだわかっていない病気も多い(検査法や治療法がわからない)
ハリネズミをちゃんと診療してくれる病院は少ない。それでもなんとか期待に応えたいとい う熱い先生が診療してくれている。これは人間で例えるなら、皮膚科の病院の先生に「目が おかしいんです」って受診するようなもの。診れなくはないかもしれないけど、豊富な経験 も、検査や診断に必要な器械も道具もないので適切な診断ができないのは仕方ないのでは?
誠実に見てくれた先生を責めないでください。
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