インコやオウムの羽でわかる7つのこと

まさの森・動物病院で獣医師をしています、安田です。
コメントいつもありがとうございます。継続する励みになっています。色々いただいた質問に関しては、ライブ配信で無理なくお答えしていきたいと思っています。

以前、鳥を飼う前に知っておくべき7つのことやべんや尿でわかること、嘴でわかることをお 伝えしましたが、それに匹敵するぐらい、「羽の色や形」でいろいろなことがわかります。
以前にも少しチラッと話しましたが、私はペットショップへ行くのが好きですが、、、、
それを知っているだけど、調子がいいのか、病気なのか、つまり病院に行った方がいいのか を判断する大きな手掛かりになるのです。
インコやオウムさんを飼育されているのであれば、是非とも最後までご覧ください。

そのうって何?

食道の一部が広がった空間。
餌を一時的に貯めておく場所で、胃みたいに消化することはできない。

1、ストレスライン

羽の軸にたいして横にラインが入っているもの
栄養状態が悪い時に生えてきている羽。 その飼育環境大丈夫?過去にそういう状態にあったサイン。 その後、問題なければ大丈夫。

2、羽の黄色化

昔の頃と比較して、羽が黄色になってくる。 例1:数年前セキセイインコで青い羽→現在黄色い羽(図2) 例2:数年前オカメインコでルチノウ(白)→現在黄色い羽(図3)
肝臓が悪くなってくるとそうなるかも、放置しておくと大変なことになるか も。動物病院へ!肝臓の検査やお薬を処方されるかもしれません

3。お尻周辺のふわふわな羽

お尻周りにふわふわな羽が生えている(図4) オカメインコやセキセインコでみられる 甲状腺機能低下症かも
甲状腺は代謝に関わるホルモンを出すので、それが低下するといろんなトラ
ブル。肥満とか。肥満が原因で起こる病気に関しては、今度またお伝えしま
す。

4。頭部のツンツンした羽

頭部にツンツンした羽、筆毛と呼ばれるものがいっぱい。(図5) 羽の生え変わり、または、高齢では足が悪くて自分でお手入れできない時

5、羽が生えているはずの場所に羽がない

地肌が見える状態:毛引きかも。(図6) 毛引とは、自分で自分の羽を引っこ抜いてしまう行動 ストレスで起こることが多いと言われています。 引っこ抜かないまでも、羽の一部を噛み壊すパターンもあります
ちょっと話はそれますが、自分の体をかじってしまう病気もあります。これも ストレスが背景にあると言われています。機会があればこれに関してもお伝え できればと思っています。

6、赤い羽が増えた

コザクラインコで見られる(図7) 例:数年前、羽の色が緑や黄色の場所→赤い羽増えた 甲状腺機能低下症かも、または肝臓悪いかも

7、風切りばねと尾羽がほとんどないかも

セキセイインコでみられる場合PBFDかも(図8) PBFDとは、サーコウイルスというウイルスの感染で起こる病気 他の鳥でもみられるけど、今でも遭遇する確率が高いのがセキセイインコ。
亡くなってしまう可能性は低いけど、そのまま放置すると部分的に羽が生え
てこないままに。他のインコさんにも撒き散らすので、早めに見つけて治療し
てあげて欲しいです

それでは今日のお話をまとめます

1。ストレスライン:
羽に横のラインが入る。栄養状態が悪いサイン

2。羽の黄色化:
肝臓が悪いかも(オカメ、セキセイインコ)

3。お尻の綿毛:
甲状腺機能低下症かも

4。頭部のつんつんした羽:
羽の生え変わり、または、足が悪いかも

5。地肌が見える:
毛引きかも

6。羽が赤い:
甲状腺機能低下や肝臓悪いかも(コザクラインコ)

7。風切り羽と尾羽がない:
PBFDという感染症かも(セキセインコ)

補足

今回は、比較的遭遇する機会の多い羽の異常についてお伝えしました。 いずれもみられた場合は、動物病院で診てもらったほうがいいと思います。
インコやオウムの種類によってみられるものと、みられないものもありますいの
で、その点ご注意ください。
それ以外にもいろいろな羽の異常はありますので、それ以外でも気になることが あれば、動物病院へ診察を。異常かどうかを判断するためには、普段から愛鳥 さんをよく観察しておくことだと思います。それぞれ個性がありますので、全て が一般化できるわけではありません。

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